今回の基礎調査では、投資効率性や経済波及効果など定量的な効果や、国土強靭化の視点から考えられる効果など、様々なものについて検討を実施しました。
検討ルートは、以下の3パターンです。
ケース① | ケース② | ケース③ | |
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ルート 概要 |
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整備総延長 | 477km | 143km | 302km |
概算事業費 ※1 |
4.02兆円 建設費:3.99兆円 車両費:0.03兆円 |
0.73兆円 建設費:0.71兆円 車両費:0.02兆円 |
1.57兆円 建設費:1.53兆円 車両費:0.04兆円 |
新大阪駅 ※2 ![]() 含む |
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平均輸送密度 | 16,200人/日 | 6,100人/日 | 9,000人/日 |
経済波及効果 (4県全体) |
162億円/年 | 87億円/年 | 169億円/年 |
B/C EIRR ※3 |
0.31 0.0% |
0.59 1.5% |
1.03 4.2% |
ルートの 特徴 |
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- ※1 過去の事例から、建設費は一般区間が50億円/km、海底トンネル区間が170億円/km、大深度地下区間が210億円/km。車両費は1編成(6両)が22億円。
- ※2 岡山市~高知市のルートは、徳島市付近~松山市付近ルートと一部区間を共有し、伊予三島付近で分岐して高知市へ至るルートを想定。
仮に、四国横断新幹線のルートを在来線(土讃線)に沿ったものとすれば、B/Cは0.75となる。 - ※3 B/Cは費用便益比、EIRRは経済的内部収益率であり、国交省鉄道局監修の「鉄道プロジェクトの評価手法マニュアル2012年改訂版」に従い計算。
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整備箇所 | ![]() |
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整備総延長 | 211km | 113km (金沢~白山総合車両センター間は既設) |
21km |
総事業費 | 1.67兆円 | 1.16兆円 | 0.21兆円 |
B/C | 1.1 | 1.1 | 1.1 |
- 平成24年に建設着工された北海道新幹線(新函館~札幌)、北陸新幹線(金沢~敦賀)、九州新幹線(諫早~長崎)に対する国の調査では、いずれもB/C=1.1という結果になっています。
新幹線が整備されれば、四国内の移動の所要時間が大幅に短縮され、四国内の交流の活発化が予想されます。
高松駅~松山駅の所要時間は、現在の142分から42分へ大幅に短縮され、対岸の岡山駅~広島駅の所要時間である34分(山陽新幹線)と、ほぼ同じ程度になります。
新幹線が整備されれば、一定時間内に鉄道で四国から移動できる範囲が大幅に拡がり、交流圏と交流人口が拡大します。例えば、四国の主要各駅から3時間以内に到達できる範囲が、九州や中京にまで拡大し、広域的な交流が可能となります。